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【東方ss】リリカ・プリズムリバーの誤機嫌な一日/常識に縛られないから【文トレ参加作品】

2011年12月04日 18:10

ほわあああ! 更新全然できてないよ!
いや、特に中身のないことしゃべるだけで更新してもいいならいつでもできるんだけど、中身をしっかり書かないとと思うとちょっと時間かかるんだよ!
ちなみにここ2週間くらい中間試験でした。
うん、まあ、聞くな(真顔
xとyを写し間違えて25点落としたり、過去問真面目にやらなくて爆死したり、まあ波乱万丈な試験週間でしtって波乱万丈になるのはこれからだよ単位どうすんだ単位取れても進路どうするんだよ馬鹿野郎がああああああああああ!!!!!!!

という感じでしたのでちょっと更新できなかったですね、すみません(言い訳


というわけで久し振りの更新ですが以前参加させていただいた東方ssの文トレにて書いた作品を載せることにします。本当はあそこでアドバイスしていただいたことを参考にして書き直してここに載せたほうがいいのだとは思いますが如何せん時間がですね……
ついでに言うと、次の名華祭の原稿の中にレイラが主人公の話を入れる予定なので、それにもしかしたら使えるんじゃないかなんてことを考えたりもしていてですね
まあ、そんなわけで、今回の追記では第一回(?)文トレⅡのssを置いておこうと思います。
ちなみに、今回の文トレのお題は『雪』『歌』ということになっています。




で、実はその文トレの後に開催された後のにも参加していました。
文トレと講評が終わりお疲れ様会的ムードになっていた時に、「やろう」の一声で始まった企画。料理トレでございます。
僕がうけとったお題はラーメン。ラーメンをお題にssを書かせていただきました。
よく考えてみれば料理をお題に書いたのは初めてか……? 楽しく参加させていただきました!
こっちも置いておきますね。

いや、しかし文トレは神経使うので疲れますが楽しいですね。というか皆さん上手い。
今回文トレⅡということで1時間縛りなどなく1週間という執筆期間があったために誤魔化しがきかなくていろいろプレッシャーでした。
批評ももうちょっといいことが言えればいいんですがねー……なかなかうまくできないものです。自分だけもらっているばかりではなく、他の方の力にもなれるように頑張っていきたいですね。



さてさて、では次どうしようか、ですね。
とりあえずくだらない中身のないことはツイッターで発散しまくっているのでこちらで書くことはないというかですね。あまりあっちのテンションをこちらに持ち込むと僕のイメージが壊れるのd(
いや、ホントに!
最初は聡明で落ち着いていて謙虚な秀才のイメージだったはずの僕が今では壊れたピエロと言われています。おかしい。何が起きた。十中八九こんなこと(最初は聡明で――)言ってるからでしょうけど。
それとも文ちゃんへの愛を叫びまくっているからでしょうか。そそわの人々もいらっしゃるのであまりキチガイだと思われると文トレとかで居場所がなくなるから困るのですが……ほら、テスト2日前とか、さ、精神が不安定になるからさ、つい、本当についなんだけど、ちょっと叫んじゃうよね?

まあ、そんなわけなので……うーん、自動車学校の話は普通にssに使えそうだったのでただの雑談に使ってしまうのはもったいないという感じもしているのですよねw
旅行に行った話でもしましょうか。
で、バカテスssも書けたら、ってところですね。


では、今回はこの辺で!
ssは追記からよろしくお願いします!
ではではー









 リリカ・プリズムリバーの誤機嫌な一日




  -1-


「雪だ」
 私が目を覚ましての第一声は、知らず零れ出ていた。
 寝室の端に接して置かれているベッドの上で上体だけ起こし、ベッドの脇にある窓から見える景色に目を細める。
 私の視線の先では、見渡す限りの白銀の世界が広がり、太陽の光を反射している。
 もう降ってはいないけれど、結構深く積もっているようだ。これだけ雪が降ったのはあの時以来じゃないだろうか。あの時、あの異変のとき。
 まあ、今回は冬が冬として冬である時に降るべくして降った雪である――どこかのはた迷惑な妖怪がはしゃぎ過ぎて降らせた季節外れのものではない――んだから、これはこれ。珍しい刺激だと素直に受け取っておこう。
 雪かきは大変そうだけど。前回も館から出られなくて大変だったのだ。幽霊なのに扉をすり抜けられないとは何たることか。それでも重みに耐えきった我らが廃洋館なのだから恨むに恨めないが。
 雪かきは上手く言いくるめて姉さんたちにやってもらおう。そう、私は温かい飲み物を出して労をねぎらう役目とかにすればいいだろ――「っくしゅん!」
 …………。
 目が覚めてからいつまでも寝間着のままでいるものではない。
 私、リリカ・プリズムリバーは寒さに震える体を両手で抱きながら、のっそりとベッドから抜け出した。


  -2-


「あら、おはよう~。今日は早いのね」
「雪にでも起こされたの?」
 ダイニングへ入った私にそんな声がかかる。のんびり間延びした方が姉のメルラン・プリズムリバー。朝から低空飛行な方がこっちも姉のルナサ・プリズムリバーだ。
 しかし、言葉通り起きてくるのが少し早かったかもしれない。いつも癖で遅く起きるようにしているから。
「じゃあ久しぶりに当番通り、リリカが朝ごはん用意してくれるかしら」
 ……ちょっと早めに起きてしまうとこういうことが起きる。
 そもそもいつも当番通りに朝作らなくていいように遅く起きているというのに。いつもは痺れをきらした姉さんたちが作る朝ごはんの匂いで起きていたというのに。
 これも雪のせいなのだ。雪がまぶしかったせい。
「でも、ほら。私まだ起きたばっかりだし」
「でも、ほら。私たち今外で遊んできたばっかりで手が冷えちゃって、お台所は勘弁してほしいのよ」
 ほら、とメルラン姉さんが真っ赤になった手を見せてくる。道理でさっきからしきりに手をこすっていたわけだ。
 ということは家の外、窓枠の上に乗っかっている小さな雪だるまは姉さんの仕業か。くそ、私が寝ている間に愛らしい物を作りおって。
 ううむ、こうなったら。
「ルナサね――」
「今日はリリカの当番の日でしょう?」
「そうだったかもしれませんお姉様」
 今まで遅くまで寝ていて作っていなかったのがルナサ姉さん的には気に食わないらしい。いや、まあ私も同じことされたら怒るけど。
 …………。
 温かいスープでも作ろうかな。


  -3-


「そういえば、今日は白玉楼からライブの依頼が来てなかったっけ?」
 食卓にて三人顔を突き合わせ、私は自作のスープを啜りながら言う。
 外では既に雪は止んでいる。降っているとすると楽器が濡れる的な理由から厳しいけれど、ただ積もっているだけなら何の問題もないだろう。
 しかし。
「ああ、それなんだけどキャンセルになった」
「え、なんで!?」
 ルナサ姉さんもスープを啜りながら顔色一つ変えずに言う。
「今日は私たちの曲という気分じゃなくなったそうよ」
「今日は歌の気分なんですってー」
 メルラン姉さんまでもが付け足す。なんだ、何故私だけが知らないんだ。
「リリカは遅くまで寝てたからだろう」
 ルナサ姉さんがジト目で睨んでくる。今日は結構早かったし朝食もちゃんと私が作ったのに。いや、白玉楼からの連絡には全く気付かなかったけど。
「でも私たちの曲で満足できないなんて失礼しちゃうなぁ」
「適材適所ってやつよ」
 あまり気にしていない風だ。
「連絡に来た従者がしきりに謝ってたしね」
 何と言う苦労人。
 それでは怒るにも怒れない。
 その従者の主人曰く「せっかく雪が積もったのだから」とのことで。
 つまり。
「今日は歌って気分らしい。雪でも見ながら風流に」
「唄う方? 詠む方?」
「両方だそうよー」
 ふうむ。まあどちらか一方だけだとしても私たちには土台無理な話なのだけど。
 …………ん?
「え、ちょっと待ってよ姉さんたち。じゃあ今日の晩御飯は?」
 演奏料の代わりとして晩御飯をいただく予定になっていたはずだ。
 今日の晩御飯の当番も私なのだから間違いない。
「当番通りリリカに作ってもらおうかしらねぇ」
「仕事の依頼がなくなってしまったのは仕方ないことだし」
 うええええええ。
 晩御飯まで作る羽目になるなんて。いつもはなんだかんだ逃げ切っていたのに。
 許せない。なんてことだ。
「じ、じゃあ私たちで唄おうよ!」
「無理でしょ」
「何で!?」
「だって私たち皆歌下手じゃない」
「…………」
 確かに。
 楽器が出来る人が皆歌が上手いと思っては駄目なのだ。
「何で私たちは歌が下手なの……?」
「練習してないからかしらね」
「その必要がなかったから」
 そしてこれからも、と付け足すルナサ姉さん。
 まあ、それは知ってるけど。
 でも、そういえばそうだった。
 そのおかげで、私は今日晩御飯を作らないといけないのだ。
 ううん。
 恨むぞ、レイラ。
「まあ、でも」
 今日はいつもと違う雰囲気だし、今日は朝から調子を乱されっぱなしなのだし、今日はちょっと違うことをしてみてもいいかもしれない。
 不意に昔を思い出したせいでノスタルジックに駆られ、良いことをしてみようと思ってしまったというだけではなく。
「適材適所、ねぇ」
 誰に聞かせるでもなく呟く。
 メルラン姉さんはもう疲れてるみたいだし、ルナサ姉さんは調子が乗らないみたいだし。
 私たちは、歌は唄えないのだし。
 唄ってくれるレイラは、今はいない。
 ならば、久しぶりに肉体労働もしてみようか。
 どうせ今日の夕飯の当番は自分なのだ。
 幽霊にも、雪かきは必要だ。そう、ポルターガイストの名残の不安定な騒霊にも。
 窓の方へ目を向ける。姉が作った愛らしいオブジェに。
 窓枠に置かれている雪だるまは、室温が伝わったのか少し溶けているけど。
 儚くて、今にも消えそうで、不安定だけど。
 それを見て、何かを感じてくれる人がいるのならば。
 ずっと、生きていくんだ。
 それが、作ってくれた人への恩返しになるはずだから。
 ちょっとくらいは良いことをしようとも思えるのだ。
 窓の外、枠の上に置かれた雪だるまは既に溶け始めているけれど。
 そのぐちゃぐちゃになった顔で、それでもまぶしく輝いて、笑っているように見えた。




 -了-













常識に縛られないから

星崎遙一
お題:ラーメン



「え……早苗ちゃんそんなの見てるの……?」
 最初にバレたのはそれだけだった。
 別にそんなことがバレても大したことはないと思っていたし、別の女の子だってやってると聞いたことはあった。現に、それくらい別にいいんじゃない、って言ってくれた。大したことではなかったのだ。
「早苗ちゃん、ちょっと……においが残ってるよ」
 こっそりと忠告された時の言い辛そうな顔を覚えている。それは女の子としていけないことらしい。その女の子が薦めてくれた香水を試してみた。いい匂いだとは思うけれども、マメにつけようとは思えなかった。その女の子は、いつしか私には近寄らなくなっていた。
「早苗ちゃん……ちょっと、他のクラスの男子に聞いたんだけどさ……」
 そして、それが最後だった。
 噂を聞きつけた女の子に、その噂が事実だと認めた。別に、悪いことだとは思わなかった。
 そして。
 そして――――





「きゃああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
 布団をがばっとめくりあげ、上半身を勢いよく起こす。はあはあと息が切れているのは、この寝覚めからの急発進だけが原因では決してない。
 息を落ち着かせて周りをよくみてみると、そこは見慣れた、落ち着いた和室。敷かれた布団の上で半身を起している私の耳に、本降りの雨の音が聞こえてくる。
 フローリングの床や、スプリングのきいたベッド、まして街中に流れる放送や音楽や喧噪などを遠く隔てた世界の私の居場所。
「そっか」
 夢か。
 ふう、とため息をついた。
 これは昔の話なのだ。私は幻想郷にやってきた。元の世界は関係ない。
 関係ないのに。



「今日は珍しく雨が降ってるねー」
 出来立ての朝食を前に行儀よく手を合わせながら諏訪子様が何となく機嫌よさ気に言う。雨が嬉しいのか帽子の目玉もひょこひょこ動く。ところで諏訪子様はカエルの神様ではないはずなのに雨で喜んでたりするのはどうなんだろう。ケロちゃんは風雨には負けないのはいいけれども、なんかこう触れるにも触れれない傷みたいな感じで怖い。女子高生風に言うなら「ねえねえ、私の子供の名前彼がつけてくれたんだけど超変なのどうしよぉ~」みたいな感じ。怖い。ケロちゃん怖い。
「何をご機嫌になってるんだ」
 にこにこ顔の諏訪子様とは対照的に神奈子様は面倒臭そうな顔だ。風雨の神様なのに。風雨なのに。神様の天気なのに不機嫌そうだ。
「今日は博麗神社に行く予定だっただろう。雨の中行くのは面倒だろう」
「結界張ればいいじゃん」
「それがめんどくさいんだよ」
 そうか。そういえば今日は“神様”としての話があるんだったか。となると雨の中というのは面倒なものかのかもしれない。神様なんだから別にそれくらい苦でもないだろうし別にいいじゃないかとか別に思わない。
「ごちそうさま」
「ごちそうさまー」
 早い。
「え、いや早すぎませんか!?」
「そうかな?」
「普通だろう?」
 ねー、と言いあう神様ふた――ああ、二柱だいやもう面倒くさいから二人でいいや――二人。
「食事は楽しめればいいんだよ」
「ちゃんと味わって食べてたら早くてもなんでも一緒だよー」
 神様がこんなんだから……神様がこんなんだから……!
「ん、それじゃあ私らは行ってくるよ」
「今日はお昼ごはんはなしでいいよー」
 朝食を食べ終わると足早に神様二柱は飛び去って行ってしまった。
 残された食器類を見て、思う。
 よし。
 今日やろう。




 最初にそれに魅せられたのは何故だったか。
 たしか、最初は冗談から入ったのではなかったか。その遊び心に、その火遊び感に魅せられた。携帯に届くメールの愉快な冗談が私の心を蝕んでいった。いつしか、私はそこから抜け出せなくなっていった。メールだけでは我慢できなくなっていったのだ。
 私は、ついに足を運んでしまった。
 そこからの転落は――いや、転落というのは私の心に正直ではない。ただちょっと、客観的に見ればそれは間違ったことかもしれなかった。異端だったかもしれなかった。それでも私にとってはこの上ない快楽だったのだ。
 それは私からいくらかの友人を奪いはしたが、それでも私はそこの一員になれたことを後悔してはいないのだから。
 しかし、その友人の存在は私にとってことのほか大きなものだったのかもしれない。
 私は無視することのできない喪失感を埋めるように、ますますそれにのめりこんだ。
 諏訪子様と神奈子様は、そんな私を心配したのかもしれない。
 私たちは、幻想郷へやってきた。
 そのおかげで、私は一種の中毒からは抜け出せたのかもしれない。
 しかし。
 いろいろなものを失ったという感覚だけは、ずっと私の中に残ったままだった。
 


 

「ねえ早苗ー、いるー?」
 ええ!?
 なんで霊夢さんがここに!?
 玄関が開かれる音が静かな家に木霊する。あやうく手元のものをひっくり返すところだった。
「境内に集まってた暇人まとめて宴会するって言い始めちゃって。今日はそういうノリじゃないし、ちょっと止めて欲しいんだけどー」
 ふぁっきん私の神様。家に帰ってきたら絶対説教だ。
 玄関から声がどんどん近づいてくる。家の中に侵入されている。なんという自由度。家に入る時はチャイムを鳴らして門の前で待ってなさいって小学校で習わなかったのだろうか。流石幻想郷。常識が通じない。なんてモンスターワンダーランドだ。
 なんて言ってる場合じゃない。私の目の前ではモンスターが産声をあげる準備をしている最中なのだ。こんなところを見られたら……。
「れ、霊夢さん! 外雨降ってるでしょう! 濡れるから入ってきちゃ駄目です!」
「あー、大丈夫よー。結界張ってたから。結構便利なのね。あんたんところの神様がやり方教えてくれたわ」
 Fuck! I will absolutely fuck my fucking gods!
 なんて言ってる場合じゃない。足音には遠慮の気配が微塵もない。
 そしてとうとう足音が私のいる部屋の前まで来て、一瞬の躊躇いもなく、本当にあっさりと、扉を開いた。
 そこに、いつもの表情に呆れと疲れを含んだ霊夢さんの顔がちらりと見えた瞬間に私は拳を握りしめて走っていた。
「いやああああああああ霊夢さん、見ないでえええええ」
 呆けたような表情の霊夢さんに、その拳は驚くほどあっさりと吸い込まれていった。
 ドゴ、と嫌な音と感触が手を震わせ、霊夢さんは目を白黒させながら崩れ落ちた。




「落ち着いたかしら?」
「はい……」
 流石は霊夢さん、ほんの数分昏倒しただけですぐに目を覚ましました。その目は私とは比較にならないほどのジト目だ。心を的確にえぐってくる。
「で、どうしてあんなことしてくれたのかしら」
 霊夢さんは未だに痛むのか顔をしかめて鼻を押さえた。
「いや、えっと、その……」
 私が口をもごもごとして言葉を濁していると、霊夢さんは突然勢いよく起き上がった。
「え、あれ、霊夢さんもう大丈夫なんですか」
「あんたの拳でこれ以上おねんねしてるほど博麗の巫女は弱くはないわ」
 遠回しに実力の差を突きつけられたような気もするけれど、割と事実な上に無抵抗な相手に突然殴りかかったのは自分なので何も言えない。
 しかし霊夢さんは他人の家の癖にすたすたと迷いなく突き進んでいく。その足取りは、さっき私がいたところへと確実に近づいている。
「あの霊夢さん、それ以上は――」
「さっきのことをちょっとでも悪いと思うなら黙ってなさいよ」
 そう言われると口をつぐむしかない。
 しかないのだけれど。
 そしてとうとう霊夢さんは扉を開けた。
 こんなこと、外の世界ですらなかった。現場を押さえられたことなんてなかった。
「もしかして、これのせいかしら?」
 霊夢さんの目が、私の目を射抜く。それは私に突きつけられた決断なのか。外の世界で私は間違った。だから、ここで同じ過ちを犯さないようにしなくてはならないということなのか。
 いや、それとも――
「……ええ、そうです」
 私はそれに最後の仕上げを施した。
「これが、外の世界で人々を魔の道に引きずり落とした」
 私は、どのような顔をしていただろうか。
「ラーメン次郎のラーメンです」



 気楽なものだと思う。
 私が息もできないほどの圧迫感で霊夢さんの前に座っていると言うのに、その一挙手一投足に心を乱しているというのに、その小さな口でどんどんとどんぶりの中を空けていく。
 山盛のもやしを突き崩し、キャベツをすくい、麺をすする。
 そして、色の濃いどろどろとしたスープを全て呑み干すと――いや、それはやめた方がいいと止めたのだけど――霊夢さんは「ふむ」と頷いた。
「結構食べごたえがあるのね、外の料理って。ちょっと味付けが大雑把だけど、まあ悪くはないわ。外の料理ってもうちょっとこぢんまりしたものだと思ってたけど」
「え……?」
「ん? ほら、紫がたまに持ってくる外の料理って量が少ないのよね。あと味が薄すぎる」
 それは俗に言う高級料理というやつではないだろうか。
 大切に思われているんだろうな、と思う。それが羨ましいような――それに気づいていない自分が恥ずかしいような。
 だって、こんな風に言ってくれる人だって、やっぱりいたのだ。私が知らなかっただけで。
 思わず涙がこぼれそうになって、席を立った。霊夢さんの前の器を回収して、流し場に逃げる。
 すべてを受け入れる、か。
 私も受け入れて欲しかったのかもしれない。
 逃げてきたわけじゃない。だって、こんなにも、嬉しいのだから。
「それ、気に行ってくれましたか?」
 霊夢さんに背を向けたままで問いかけてみる。
「え、うーん、頻繁に食べようとは思わないけれど、まあたまには食べたいかもしれないわね」
「じゃあ」
 ここだ。涙なんか吹き飛ばして、こんないらないものはかき消して、外の世界から持ってきた数少ない使えるものを使うんだ。そう、女子高生スマイル。これが、今を生きる幻想郷で受け入れられた女子高生の生き様なのだ。
 私は、満面の女子高生スマイルを輝かせながら振り返った。
「それじゃあ、またごちそうしますよ」
 感謝と、友愛の念を込めて。





 -了-


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コメント

  1. ゆーき | URL | -

    Re: 【東方ss】リリカ・プリズムリバーの誤機嫌な一日/常識に縛られないから【文トレ参加作品】

    ちょっとラーメン食ってくる

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