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長編小説第2話【灼眼のシャナ】

2009年02月04日 19:40

予告どおり、長編の2話目を載せようと思います。
え~っと、これも予告どおり、シャナとバカテス両方載せようと思いますが、
アクセス解析を見たところ、「バカとテストと召喚獣 二次創作」でこのページにきてくださっている方がいらっしゃったようで………。

と、いうことでもしこれを載せて皆さんから特に意見がなかったら、バカテスの続きを書いていこうと思います!

小説は「続きを読む」からお願いします。



ではでは、楽しんでいただければ幸いです^^

 




   【ある日の失敗の記録】


 事件が起きたのは──────あれは事故というべきではないのだろう──────昨日の朝、登校中のこと。その火種はその前から燻っていたが。


 朝、いつものようにシャナと坂井悠二は、坂井家の庭にていつもの”鍛錬”を行っていた。
 清秋祭も終わり、冬に入りつつある寒空の下、シャナは棒を振るい、悠二は棒をただ握って避け続けていた。
 今日何度目か、死角からの攻撃を体を横にひねって、ほんの寸前でかわし、横一文字に走る斬撃を上体を反らして何とかかわし。
 バランスが崩れたところを足を思いっきり払われ、勢い良く背中を打った。
「っ、痛たたた………」
 軽く咳き込みながらも起き上がる。
 対してシャナももう一度棒を構え───
「はーい、シャナちゃん、悠ちゃん、そろそろ時間よ」
 千草の一声で、次の瞬間、シャナは縁側に座っていた。
 それを見て苦笑しながら悠二も縁側にゆっくりと腰を下ろす。
「シャナちゃん。今日は悠ちゃんどうだった?」
 いつもの決まり文句を言う千草にシャナもいつものようにムスっとした表情を作って返す。
「ちょっとずつよくなってはいるけどまだまだね」
「そう。それは残念ね」
「うん」
「そんな小さな体からどうしてそんな力が出てくるのさ………」
 フレイムヘイズだから、とは言わない。
 千草がいる、というのもあるが何より………ちっぽけな少年のプライドから出てきたある種の悔し紛れであったが。 
「さあ、なんでかしらね」
「それにしてもその小さなシャナちゃんに毎日負け続けるっていうのはどうなのかしらね」
「…………ホントに」
「二人ともほどほどにしてくれよ・・・」
 悠二が渋面を作って呟き、女性陣二人がくすくすと笑う。
 そんないつもの日常。


 日常と違ったのはシャナが入浴し終えたとき。
「あ……バスタオルがない………」
 千草が珍しくミスをしていた。
 バスタオルの入った棚もあるが───
「………………高すぎる」
 フレイムヘイズとして、自分の体型が不便だと思ったことはないが、今このときは確かに不便だと感じていた。
「別にこの程度──────」
 ───『そんな小さな体で……………』
 先ほど、雄二に言われた言葉をふと思い出す。 
「…………小さくなんかないもん」
 しかし、小さく飛び跳ねる体から伸びる指先と棚までには決定的な距離があった。
「~~~~~~~っ」
 届かない距離を”普通の人間”としての力だけで取ろうと試みる。
 それがどんなに『子供っぽくても』悔しいものは悔しいのだ。
 

 その頃悠二は居間で千草の珍しい表情を眺めていた。
「……………母さんどうしたの?」
「えっと………シャナちゃんにバスタオル置いとくの忘れちゃった」
「母さんが失敗なんて珍しいね。でもわざわざ置いとかなくても───」
 届くんじゃ、とつなげかけて慌てて口を噤む。これはシャナの数少ないコンプレックスかもしれない───。
 案の定千草は悠二のことを軽くにらんでいた。
「………………僕が用意してくるよ」
「ちょっと……悠ちゃん!?」
 悠二はその場から逃げるために、バスタオルを置きに行った。


「んっ、んっ……う~…………──────あっ……千草!」
 近づいてくる足音を感じてシャナは声をあげた。
「…………………………」
 そういえば、と今日の鍛錬の後の会話を思い出す。
 悠二が上達していない、というようなことを言ったような気がするが、今日はなかなか良い動きをしていた。
 最後こそ無残にもこけることになったが、最初の頃とは格段に違い鋭い攻撃を二回もかわしていた。
 悠二に直接褒め言葉を送ることはあまり良いことではない。それは基本中の基本である。増長させるのは命取りになる。
 それもあるが悠二に面と向かって言うのは何故か抵抗がある。
 褒めたいけど恥ずかしい・・・そんなことを考えて言えなかったが。
 ───これも、千草になら。
 それを伝えようと、今まさに近づいている「千草」に声をかける。
「悠二のことなんだけどーー」


 普通なら中がどうなっているのか確かめてからはいるところだ………が。
 先ほどの千草への後ろめたさや、何故か突然出てきた自分の名前に驚いた悠二は責めるべき…………かもしれないが、少しは恩赦があってもいいような気もする。


「シャナ?」
 扉を開いて最初に見えたのは、先ほどまで自分と鍛錬をしていた少女であり、その体躯は成長が足りないところがあるものの、清廉潔白を思わせる、透き通るように真っ白な─────────
 その顔に朱がさしてきてようやく悠二は意識を取り戻し───
「バカ!!!」
「ごめん!!!!」
 大声で謝って回れ右をした。



 結局バスタオルは千草がとることになった。
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